実家じまい

実家じまいは何から?手順・費用・期限と、店舗付き・借地・共有持分の実家のしまい方

2026年9月24日 公開|法令・税の要件は一次情報(法務省・国税庁・国土交通省・e-Gov法令検索)で確認しています

PR

本ページには、広告主との提携により報酬を受け取るアフィリエイトリンク(不動産の売却査定・買取・借地権の買取)を含みます。土地活用などの案内は提携準備中です。掲載の有無や報酬の有無で、本文の結論は変えていません。詳しくは広告掲載方針をご覧ください。

実家じまいは、片付けから始めると失敗します。先に家族で「誰が何を引き継ぐか」と「家をどうするか」を決めないと、捨ててはいけない物を捨てたり、売れない名義のまま業者を呼んだりすることになるからです。このページでは、やる順番と期限、誰に頼むかを整理します。親が店をやっていた家、借地に建つ家、きょうだいで共有している家の注意点もまとめました。

ONE STEP AT A TIME

いま知りたいことから。

先に結論

  • 順番は「①家族で決める → ②相続登記 → ③遺品・仏壇 → ④家の行き先を決める → ⑤税金の手続き」。片付けは②のあとです。
  • 相続登記は、相続を知った日から3年以内が義務です(2024年4月1日より前の相続は2027年3月31日まで)。空き家の3,000万円控除は、2027年12月31日までの売却が対象です。
  • 店舗付きの家は、相続後に店として使うと3,000万円控除の対象外になります。借地の家は地主の承諾、共有の家は共有者全員の同意が、売る前に要ります。

実家じまいは何から?最初にやる3つ

最初の1週間でやることは、次の3つだけです。業者への見積もり依頼は、この3つが済んでからで間に合います。

  1. 家の名義と権利を確かめる:法務局で登記事項証明書を取り、名義人・土地が借地かどうか・共有者がいるかを確認する。固定資産税の納税通知書でも所在地と評価額がわかる
  2. 家族に集まってもらう:仏壇やお墓を継ぐ人、家の方針、費用の分担を話す日を決める(次の章)
  3. 捨ててはいけない物を先に分ける:権利証・通帳・保険証券・契約書・実印・貴金属・骨董・写真。片付け業者を入れる前に、家族の手で分けておく
順番やること主な相談先
①家族で方針と費用の分担を決める家族(揉めたら弁護士)
②相続登記(名義を相続人に移す)司法書士・法務局
③遺品・家財の片付け、仏壇の扱い家族・遺品整理業者・菩提寺
④家の行き先を決める(売る・貸す・解体・手放す)不動産会社・解体業者・法務局
⑤税金の手続き(特例の確定申告など)税理士・税務署

家族で決めること(仏壇やお墓を継ぐ人を含む)

揉める実家じまいの多くは、話し合いの前に誰かが動き出したケースです。次の4つは、最初の話し合いで決めておきます。

注意

相続放棄を考えている人は、家の物を処分したり売ったりする前に専門家に相談してください。民法は、相続人が相続財産を処分したときは相続を認めたものとみなすと定めています(921条)。相続放棄の期限は、原則として相続を知った時から3か月以内です(915条)。

期限カレンダー

実家じまいには、過ぎると損をする期限がいくつかあります。「相続の開始(親が亡くなった日)」を起点に並べました。

期限何の期限か過ぎるとどうなるか
相続を知った時から3か月相続放棄・限定承認原則として単純承認(借金も含めて相続)になる
相続開始を知った日の翌日から10か月相続税の申告・納付(課税される人のみ)延滞税・加算税の対象になる
取得を知った日から3年相続登記(2024年4月1日より前の相続は2027年3月31日まで)正当な理由がなければ10万円以下の過料の対象
相続開始から3年を経過する年の12月31日空き家の3,000万円控除を使うための売却期限(制度自体は2027年12月31日の売却まで)特例が使えない
期限なし(放置の結果)管理不全空家・特定空家としての勧告勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例がなくなる

固定資産税の住宅用地特例は、住宅が建つ土地の課税標準を、200㎡以下の部分は6分の1、それを超える部分は3分の1にする仕組みです。空き家を放置して市区町村から勧告を受けると、この特例が外れます(2023年12月13日施行の改正空家法)。「空き家のままでも税金は安いから」と放置できる期間は、以前より短くなっています。

遺品・家財の片付けと、誰に頼むか

片付けは、家族でやる部分と業者に頼む部分を分けると、費用も後悔も減ります。

物誰がやるかポイント
書類・通帳・貴重品・写真家族業者を入れる前に必ず家族の手で分ける
骨董・掛軸・着物・美術品買取業者の査定処分の前に査定を取る。価値のある物は相続財産にもなる
家具・家電・大量の生活用品遺品整理業者・不用品回収2〜3社に現地を見てもらい、処分費・搬出費・追加料金の条件を比べる
すぐ決められない物トランクルーム等で一時保管家の売却や解体を急ぐときに、判断を先送りする場所

親が店をやっていた家では、厨房機器・什器・在庫・業務用のごみが残ります。これは家庭ごみと扱いが違います。店の片付けの手順は閉店の片付けと什器処分にまとめています。

費用は、家の広さ・物の量・階段や道路の条件で大きく変わります。公的な相場はないため、このページでは金額を書きません。見積もりは内訳(人数・車両台数・処分費・リサイクル料・追加料金の条件)を揃えて比べてください。

仏壇・神棚・お墓

仏壇の処分方法を定めた法律は見当たりません。決まっているのは「誰が引き継ぐか」で、民法897条により、慣習に従って祭祀を主宰する人が引き継ぎます。仏壇・仏具・お墓には、原則として相続税がかかりません(骨董的な価値があるなど、投資の対象になる物は除く)。

家は売る・貸す・解体・残すのどれにするか

家の行き先は5つです。まず売った場合の価格を知ると、ほかの選択肢と比べられるようになります。

選択肢向いている家気をつけること
仲介で売る立地が良く、時間をかけてもよい買い手が見つかるまで固定資産税と管理が続く
業者に買い取ってもらう古い・遠方・早く手放したい仲介より価格は下がりやすいが、早く確実に手放せる
貸す・土地を活用する需要のある場所で、管理できる人がいる相続後に貸すと3,000万円控除の対象外になる
解体して更地で売る建物が古く、土地に需要がある更地にすると住宅用地特例が外れる。解体の時期と売却の時期を合わせる
国に引き取ってもらう売れない・貸せない土地建物があると申請できない。費用がかかる(後述)

店として使っていた建物の扱いや、閉店後の固定資産税の考え方は閉店後の店舗の土地と建物で詳しく説明しています。

PR

以下には、提携条件を確認したサービスを掲載しています。リンク経由の申込が成果条件を満たすと、当サイトが報酬を受け取ります。土地活用の案内は提携準備中です。報酬の有無で本文の結論は変えていません。

BEFORE YOU ASK

やりたいことに合わせて選ぶ

売却査定・買取・活用プランは、別の依頼です。対象地域・物件の種類・連絡方法を、申込先で確認してください。

相続した実家を早く手放したい

相続不動産の買取を相談する

案内先はラクウル(相続不動産の買取)です。全国の土地・戸建・マンション・ビルが対象で、査定と相談は無料です。仲介より価格は下がりやすい一方、早く確実に手放せます。申込後、相続人であることの確認があります。

相続不動産の買取を相談する(ラクウル)
仲介で売る価格を知りたい

売却査定から考える

案内先はミライアスの売却査定(無料)です。対象は東京・神奈川・埼玉・千葉の戸建・マンション・土地で、市街化調整区域の物件は対象外です。店舗だけの建物は、申込前に受付の可否を確認してください。

売却査定を申し込む(ミライアス)
持ち続けて使いたい

土地活用のプランを比べる

何に使うか、初期費用と管理の負担をどう考えるか。複数社の提案を比べて検討したい方へ。

土地活用プランの案内(準備中)

土地活用プランの案内は、提携先の受付条件を確認しています。

店舗付き・借地・共有持分・事故物件の実家

ふつうの戸建てと違い、次の4つは「売る前に片づけておく問題」があります。放置すると、買い手も業者も手を出しにくくなります。

実家の状態売る前の壁根拠
店舗付き(親が店をやっていた)相続後に店として使ったり貸したりすると、空き家の3,000万円控除の対象外になる。店の設備・在庫の片付けも別に要る国税庁 No.3306
借地に建つ家建物を売ると借地権も一緒に移るため、地主の承諾が要る。承諾が得られないときは、裁判所に承諾に代わる許可を求める手続きがある民法612条・借地借家法19条
きょうだいで共有家全体を売るには共有者全員の同意が要る。自分の持分だけなら単独で売れるが、買い手は限られ、価格は下がりやすい民法251条
家の中で親が亡くなっていた老衰などの自然死や、日常生活の中での不慮の死(転倒・誤嚥など)は、原則として告知しなくてよい。それ以外の死は、売買では期間の区切りがなく、告知を前提に考える国交省ガイドライン(2021年)

店舗と住まいを兼ねた家が3,000万円控除の対象になるかは、使い方によって判断が分かれます。売る前に税務署か税理士に確認してください。

PR

以下は、上の4つのような「ふつうには売りにくい物件」を扱うサービスです。借地権の買取の案内はアフィリエイトリンクで、リンク経由の申込が成果条件を満たすと、当サイトが報酬を受け取ります。ほかの2つは提携準備中です。報酬の有無で本文の結論は変えていません。

借地に建つ実家

借地権の買取を相談する

案内先は借地権無料相談ドットコム(借地権専門の不動産会社・株式会社ハウスクルの運営)です。対象は東京・神奈川・埼玉・千葉の借地権で、相談と、査定のための訪問は無料です。同社が直接買い取るので仲介手数料はかからず、地主との交渉の代行も相談できます。住宅ローンが残っている物件は、この案内の対象外です。申込のあと、電話で物件の内容と現地査定の日時を確認されます。

借地権の買取を相談する(借地権無料相談ドットコム)
店舗付き・借地・共有持分

売却の方法ごとに査定を比べる

店舗・工場・借地・共有持分など、ふつうの一括査定で断られやすい物件も扱う査定サービスを案内する予定です。

売りにくい物件の査定(準備中)
家の中で人が亡くなっていた

事故物件の買取を相談する

告知が必要な物件を専門に買い取るサービスを案内する予定です。特殊清掃の依頼先ではありません。

事故物件の買取相談(準備中)

準備中の2つは、提携先の受付条件を確認しています。先に相談したい場合は、地元の不動産会社か司法書士・弁護士に相談してください。

売れない土地は国に引き取ってもらえるか

2023年4月27日に始まった相続土地国庫帰属制度で、相続した土地を国に引き取ってもらえる場合があります。ただし、条件と費用があります。

解体費と負担金を足すと、まとまった出費になります。先に買取業者の査定を取り、「売れる値段」と比べてから選んでください。

税金:3,000万円控除を使える条件

親が一人で住んでいた家を相続して売ると、一定の条件で譲渡所得から最高3,000万円を控除できます(相続人が3人以上なら最高2,000万円)。主な条件は次のとおりです。

条件は細かく、使えるかどうかで手取りが大きく変わります。売却の前に、税務署か税理士に確認してください。

親の店を閉める段取りは、1分で工程表に

6つの質問に答えるだけで、閉店日から逆算した「やること」と期限が一覧になります。無料・登録不要・入力内容は送信されません。

無料で工程表をつくる 挨拶文例・契約棚卸しシートつきの「店じまい完全キット」を無料で受け取る →

よくある質問

実家じまいは何から始めればいいですか?

最初に家族で「誰が仏壇やお墓を引き継ぐか」「家を売るか残すか」「費用を誰がどう持つか」を決めます。そのうえで、名義が亡くなった親のままなら相続登記を進めます。相続登記は相続を知った日から3年以内が義務で、2024年4月1日より前の相続は2027年3月31日が期限です。片付けや業者選びはその後です。

実家を相続したら、必ず相続登記をしなければいけませんか?

はい。2024年4月1日から相続登記は義務になりました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請し、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。遺産分割がまとまらないときは、相続人申告登記という簡単な手続きで義務を果たすこともできます。

空き家になった実家を売ると、税金は安くなりますか?

一定の条件を満たすと、譲渡所得から最高3,000万円(相続人が3人以上なら2,000万円)を控除できます。条件は上の章のとおりです。相続してから売るまでに、店として使ったり人に貸したりすると対象外になります。

仏壇の処分に決まりはありますか?

仏壇の処分方法を定めた法律は見当たりません。民法897条は、仏壇やお墓などの祭祀財産は、慣習に従って祭祀を主宰する人が引き継ぐと定めています。仏壇や仏具には原則として相続税がかかりません。処分の前に、誰が引き継ぐかを家族で決め、必要なら菩提寺に閉眼供養を相談します。

まとめ

出典(2026年9月24日確認)

  1. 法務省「相続登記の申請義務化について」
  2. 国税庁 タックスアンサー No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」
  3. 国税庁 タックスアンサー No.4205「相続税の申告と納税」
  4. 国税庁 タックスアンサー No.4108「相続税がかからない財産」
  5. 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法」関連情報
  6. 国土交通省 空き家対策特設サイト(管理不全空家と固定資産税の住宅用地特例)
  7. 法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」
  8. 法務省「相続土地国庫帰属制度に関するQ&A」
  9. 国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」
  10. e-Gov法令検索「民法」(251条・612条・897条・915条・921条)
  11. e-Gov法令検索「借地借家法」(19条)

広告について:本ページの売却査定・買取(相続不動産・借地権)の案内には、アフィリエイトリンクを含みます。リンク経由の申込が成果条件を満たすと、当サイトが広告主から報酬を受け取ります。土地活用・売りにくい物件の査定・事故物件の買取の案内は提携準備中です。掲載先の選定と本文の結論は報酬の有無で変えていません。当サイトは宅地建物取引業者ではなく、不動産の売買・賃貸の媒介は行いません。

本ページは一般的な情報提供であり、法的・税務的助言ではありません。税の特例や登記の要否は個別の状況で異なります。個別の判断は税理士・司法書士・弁護士等の専門家、または各窓口にご確認ください。