閉店の段取り

閉店の片付けと厨房機器・什器の処分|買取と回収の違い、業務用冷蔵庫と事業ごみのルール

2026年9月22日 公開|ごみの区分と手続きは一次情報(環境省・e-Gov法令検索・横浜市・川崎市・相模原市)で確認しています

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本ページには、広告主との提携により報酬を受け取るアフィリエイトリンク(店舗の片付け・厨房機器の買取業者の案内)を置く予定です。現在は提携準備中で、申込先へのリンクはありません。掲載の有無や報酬の有無で、本文の結論は変えていません。詳しくは広告掲載方針をご覧ください。

閉店の片付けは、業者を探す前に「返す物・売る物・譲る物・捨てる物」を分けるところから始めます。店から出るごみは家庭ごみの集積所には出せず、捨てる物は許可を持つ業者に委託します。このページでは、片付けの順番、事業ごみの区分、リース品の返却、厨房機器の買取と回収の違い、業務用冷蔵庫のフロン回収、見積もりで見る点を順に整理します。

先に結論

  • 順番は「返す(リース・レンタル)→売る(買取)→譲る(居抜き)→捨てる(回収・処分)」です。先に捨てる業者を呼ぶと、売れた物やリース会社の物まで処分費を払って手放すことになります。
  • 店のごみは、少量でも家庭ごみの集積所に出せません。紙ごみや生ごみは事業系一般廃棄物、金属くずや廃プラスチック類は産業廃棄物で、それぞれの許可を持つ業者に委託します。
  • 業務用の冷蔵庫・冷凍庫・製氷機・エアコンは、フロン類を回収してから廃棄します。見積もりでは、内訳・事業ごみの扱い・許可・マニフェスト・フロン回収の5点を確かめます。

片付けの順番:返す→売る→譲る→捨てる

片付けで最初にやるのは、店にある物を行き先ごとに4つに分けることです。捨てる物は、ほかの3つに当てはまらなかった物だけになります。

順番行き先対象の例相手
1返すリースの厨房機器・POSレジ・複合機、レンタルのビールサーバー・マット・おしぼりリース会社・レンタル会社
2売る自分で所有する厨房機器・什器・食器・美容機器、未開封の在庫買取業者、仕入先(返品の相談)
3譲る内装・造作・設備を残して次の借り手へ(居抜き)貸主・次の借り手(貸主の了承が前提)
4捨てる値が付かなかった物、壊れた物、紙ごみ・生ごみ許可を持つ収集運搬業者・処分業者、または市の施設へ自分で搬入

この順番にする理由は2つあります。1つは、リース品とレンタル品は店の持ち物ではないので、売ることも捨てることもできないこと。もう1つは、買取は代金を受け取る取引で、回収は処分費を払う取引なので、売れる物を先に抜いておくほど処分費が小さくなることです。

分けるときは、備品を一覧にして「リース・レンタル・自己所有」の列を作ります。毎月請求書が届く物は、リースかレンタルの可能性があります。一覧の作り方は閉店までにやることリスト(見落としやすいやること)でも扱っています。

店のごみは家庭ごみの集積所に出せない(事業系一般廃棄物と産業廃棄物)

閉店の片付けで出るごみは、すべて「事業活動に伴って生じた廃棄物」です。廃棄物処理法3条は、事業者はこれを自らの責任で適正に処理しなければならないと定めています。自宅の近くの集積所に出すことはできません。

2つの区分:事業系一般廃棄物と産業廃棄物

事業ごみは、廃棄物処理法で2つに分かれます。産業廃棄物は、事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、法律と政令で決められた種類のものです(法2条4項・施行令2条)。それ以外が一般廃棄物で、店から出るものは「事業系一般廃棄物」と呼ばれます。

区分閉店の片付けで出る例委託先
事業系一般廃棄物紙ごみ・段ボール、生ごみ(一般的な店舗の場合)市町村長の許可を持つ一般廃棄物収集運搬業者(法7条)。自治体によっては市の施設へ自分で搬入もできる
産業廃棄物金属くず(厨房機器・棚・椅子の脚)、廃プラスチック類、ガラスくず・陶磁器くず(食器・鏡)都道府県知事等の許可を持つ産業廃棄物収集運搬業者・処分業者(法14条・12条5項)

木くずと繊維くずは、産業廃棄物になる業種が限られています(施行令2条)。飲食店や美容室の木製家具・布製品は、店のある市区町村の事業系ごみのルールで扱いを確かめます。1台の什器に金属と木とプラスチックが混ざっていることも多いので、区分の判断は委託先に任せず、見積もりの段階で「どの区分で引き取るか」を聞いておきます。

産業廃棄物を委託するときは、書面の契約とマニフェスト

産業廃棄物の運搬や処分を他人に委託するときは、許可を持つ業者に委託し(法12条5項)、原則として産業廃棄物管理票(マニフェスト)を交付します(法12条の3)。環境省は、委託にあたって書面による契約が必要だと案内し、委託先が不適正な処理をした場合には排出事業者も措置命令の対象になりうるとしています。「引き取ったら終わり」ではなく、出した側にも責任が残ります。

神奈川の3市の案内

自治体集積所に出せるか事業系一般廃棄物の出し方産業廃棄物
横浜市出せない(集積所に出すと法令で罰せられることがある)許可業者に有料で委託するか、区の資源循環局収集事務所へ事前に申請して焼却工場へ自分で搬入。資源化できる古紙類は焼却工場に持ち込めない産業廃棄物の収集運搬・処分の許可業者に委託
川崎市出せない市の許可を持つ業者に委託するか、市の処理施設へ自分で搬入それぞれの許可を持つ業者に委託
相模原市出せない(市は事業系ごみを収集しない)一般廃棄物収集運搬許可業者に委託するか、南清掃工場・北清掃工場・津久井クリーンセンターへ自分で搬入。資源化できる物は資源化業者へ産業廃棄物処理業者に委託(業者の紹介は神奈川県産業資源循環協会)

横浜市は、住居と併置の事業所で、従業員が同居の親族などで構成され、ごみが常時1日平均5キログラム以下(事業系のみなら3キログラム以下)の場合に限り、市が収集する例外を設けています。閉店の片付けでまとまって出るごみがこの条件に当たるかは、先に市へ確かめてください。神奈川県外の店も、市区町村の「事業系ごみ」のページに同じ趣旨の案内があります。

リース品・レンタル品は、処分より先に返す

リースの厨房機器・レジ・複合機は、所有権がリース会社にあります。リース事業協会の契約条項例では、契約に定める場合を除き中途解約はできず、解約するときは残期間のリース料またはそれに相当する違約金を払う定めになっています。

リース契約の条件は契約ごとに違います。残りのリース料の扱いは、閉店を決めた時点でリース会社に確かめます。

厨房機器・什器は「買取」と「回収」で向きが逆

自分で所有する厨房機器や什器の出口は、大きく「買取」と「回収」の2つです。同じように業者が運び出しますが、お金の向きが逆です。

買取回収(処分)
取引の中身中古品の売買。店が代金を受け取る廃棄物の収集運搬・処分の委託。店が処分費を払う
業者に要る許可古物商の許可(古物営業法3条・都道府県公安委員会)一般廃棄物は市町村長、産業廃棄物は都道府県知事等の許可(廃棄物処理法7条・14条)
向く物製造からの年数が浅く、動作する機器・什器値が付かなかった物、壊れた物、ごみ

順番は、買取の査定が先です。査定で値が付いた物を抜いてから、残りを回収の見積もりに出します。1社で買取と回収の両方を扱う業者もありますが、その場合も見積書の中で「買取額」と「処分費」が分かれているかを確かめます。差し引きの1行だけだと、何にいくら払っているかが分かりません。

未開封の食材や店販品などの在庫は、最終営業日までの売り切りと、仕入先への返品の相談を先にします。居抜きで設備を次の借り手に譲る場合は、解約を申し入れる前に貸主へ相談します(理由は閉店までにやることリストで説明しています)。

費用の相場は、店の広さ・品目・量・搬出の条件で大きく変わり、一次情報で確かめられる相場が見つからなかったため、このページでは金額を載せていません。複数社の見積もりを同じ品目の一覧で取って比べてください。

業務用の冷蔵庫・エアコンはフロン回収が先

業務用の冷蔵庫・冷凍庫・ショーケース・製氷機・ビールサーバー・業務用エアコンは、フロン排出抑制法の「第一種特定製品」です。捨てる前に、フロン類の回収の手配が要ります。

2019年の法改正で、機器の廃棄時にフロン回収を行わない違反には直接罰が導入されました(2020年4月1日施行)。片付け業者に冷蔵庫ごと引き取ってもらう場合も、フロン類の回収を誰がどの書類で行うかを見積もりの段階で確かめます。

業務用かどうかは、使い方ではなく「業務用として製造・販売されたか」で決まります。家庭用として販売された冷蔵庫やエアコンは、家電リサイクル法の対象です。飲食店の厨房設備の扱いは飲食店の閉店手続き(厨房設備・居抜き・原状回復・リース)にもまとめています。

明け渡し日から逆算した片付けの段取り

借りている店舗の片付けは、明け渡し日がゴールです。搬出と原状回復の工事を明け渡し日までに終わらせるため、そこから逆算して並べます。

時期(計画室の目安)片付けでやること
3ヶ月以上前賃貸借契約書の解約予告期間と原状回復の条項を読む。備品を一覧にして、リース・レンタル・自己所有に分ける。居抜きを考えるなら、解約の申し入れ前に貸主へ相談
2ヶ月前リース会社に中途解約の条件と引き揚げ日を確かめる。自己所有の機器・什器の買取査定を複数社に頼む
1ヶ月前回収・処分の見積もりを取り、業者と搬出日を決める。フロン回収の手配。レンタル品の引き取り日を決める。在庫の売り切りと仕入先への返品の相談
最終営業日の後リース品の引き揚げ→買取品の搬出→回収・処分の搬出の順に進める。そのあと原状回復の工事
明け渡し日貸主の立ち会いで、原状回復の仕上がりと敷金の精算方法を確かめる

原状回復は、賃貸借が終わるときの借主の義務です(民法621条)。店舗の契約は「スケルトン返し」などの特約で戻す範囲を決めていることが多いので、片付けの範囲は契約書で決まります。原状回復の工事で電気や水道を使う場合は、工事が終わる日をライフラインの停止日にします。

閉店全体の段取りは閉店までにやることリスト、業種ごとの届出は飲食店の閉店手続きと美容室の閉店手続きにまとめています。店舗が自己所有なら原状回復の義務はなく、建物と土地をどうするかの話になります。こちらは閉店後の店舗の土地と建物で扱っています。

片付け業者の見積もりで見る5点

見積もりは、同じ品目の一覧を渡して複数社から取ります。比べるときは、合計金額より先に次の5点を見ます。

  1. 内訳:品目ごとに、買取額・処分費・運搬費・作業費が分かれているか。「一式」だけの見積もりは、何に払っているかが分からない
  2. 事業ごみとして引き取るか:店のごみを家庭ごみと同じ扱いで引き取ろうとする業者は避ける。事業系一般廃棄物・産業廃棄物のどちらとして引き取るかを聞く
  3. 許可の有無:事業系一般廃棄物は店のある市町村の一般廃棄物収集運搬業の許可、産業廃棄物は産業廃棄物収集運搬業の許可が要る。許可証の写しを見せてもらうか、自治体が公開している許可業者の情報で確かめる。古物商の許可だけでは、廃棄物の回収はできない
  4. マニフェストと契約書:産業廃棄物を委託するなら、書面の委託契約とマニフェストの交付の流れがあるか
  5. フロン回収:業務用の冷凍冷蔵機器・エアコンがあるなら、フロン類の回収を誰が行い、引取証明書がどう届くか

注意

業者が不適正な処理をした場合、排出した店の側も責任を問われる可能性があると環境省は案内しています。安さだけで選ばず、許可と書類の流れを確かめてから依頼してください。

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以下には、店舗の片付け・厨房機器の買取を扱う業者の案内を置く予定です。現在は提携準備中のため、申込先へのリンクはありません。提携後は、リンク経由の申込が成果条件を満たすと当サイトが報酬を受け取ります。報酬の有無で本文の結論は変えていません。

BEFORE YOU ASK

片付けを業者に相談する前に

上の5点(内訳・事業ごみの扱い・許可・マニフェスト・フロン回収)を、申込先で確認してください。対象地域と、店舗・事業ごみを受け付けるかも、申込前に確かめます。

買取と処分をまとめて相談したい

店舗の片付け・厨房機器の買取業者

買取の査定と、値が付かなかった物の回収をまとめて相談したい方へ。案内先は提携の条件を確認しています。

店舗の片付け・厨房機器の買取業者の案内(準備中)

案内の準備ができるまでは、店のある市区町村の「事業系ごみ」のページで許可業者の情報を確認できます。

よくある質問

閉店の片付けで出たごみを、自宅や近所のごみ集積所に出してもいいですか?

出せません。事業活動で出たごみは、少量でも家庭ごみの集積所には出せないと、横浜市・川崎市・相模原市がそれぞれ案内しています。紙ごみや生ごみなどの事業系一般廃棄物は市町村の許可を持つ業者に委託するか市の施設へ自分で運び、金属くずや廃プラスチック類などの産業廃棄物は産業廃棄物の許可業者に委託します。

厨房機器は、買取と回収のどちらに頼めばいいですか?

先に買取の査定を頼み、値が付かなかった物だけを回収(処分費を払う)に回します。買取は売買なので代金を受け取る側になり、回収は廃棄物の処理なので処分費を払う側になります。査定の前に、リース品とレンタル品を分けておきます。この2つは店の持ち物ではないので、売ることも捨てることもできません。

業務用の冷蔵庫やエアコンは、粗大ごみや不用品回収にそのまま出せますか?

業務用の冷凍冷蔵機器とエアコンは、フロン排出抑制法の第一種特定製品です。廃棄するときは、フロン類を第一種フロン類充塡回収業者に引き渡す義務があり、回収依頼書などの写しと引取証明書を3年間保存します。2020年4月からは、廃棄時にフロン回収を行わない違反に直接罰が導入されています。

片付け業者の見積もりでは、どこを見ればいいですか?

品目ごとの内訳(買取額と処分費が分かれているか)、事業ごみとして引き取るか、一般廃棄物と産業廃棄物それぞれの収集運搬の許可を持っているか、産業廃棄物のマニフェストを交付する流れになっているか、フロン類の回収を誰が行うかの5点です。許可は、許可証の写しや自治体が公開する許可業者の情報で確かめられます。

片付けは、いつから始めればいいですか?

計画室では、明け渡し日から逆算して段取りを組むことをすすめています。最初に賃貸借契約書の原状回復の条項と、リース・レンタルの契約を確かめます。搬出と原状回復の工事は、明け渡し日までに終わらせる必要があります。

まとめ

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出典と広告について(一次情報・2026年9月22日確認)

  1. e-Gov法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(2条・3条・7条・12条・12条の3・14条)
  2. e-Gov法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」(2条)
  3. 環境省「排出事業者責任の徹底について」
  4. 横浜市「店舗や事務所等から出るごみは、どう処理したらいいですか。」
  5. 横浜市「事業系一般廃棄物」
  6. 川崎市「事業所や店舗から出るごみはどのように処理すればよいですか。」
  7. 川崎市「事業系ごみ(一般廃棄物)を排出する事業者の方へ」
  8. 相模原市「事務所やお店から出たごみはどうやって処理すればいいですか。」
  9. 相模原市「事業系一般廃棄物の処理方法」
  10. 環境省「フロン排出抑制法」ポータルサイト「機器の廃棄」
  11. 環境省「フロン排出抑制法」ポータルサイト「フロン排出抑制法の背景・目的」
  12. 環境省「フロン排出抑制法」ポータルサイト「FAQ」
  13. 公益社団法人リース事業協会「リース契約の特徴」/「リース契約書の主な条項」
  14. e-Gov法令検索「古物営業法」(3条)
  15. e-Gov法令検索「民法」(621条)

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本ページは一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。ごみの区分・出し方・許可の要否は、自治体・品目・契約内容で異なります。個別の判断は、店のある市区町村の担当窓口、または専門家にご確認ください。